何日君再来

何日君再来が流れてきた。

台北を思い出した。

台北漢口街の定宿白宮大旅社で、

日本語の上手な朱おばあちゃんが教えてくれた。

日本語の何日君再来を。

明治39年生まれの我が祖母と同じ年齢の

おばあちゃんだった。

この定宿に長期滞在したときは、衣服を洗濯してくださった。

そしていつだったか、友人の誕生日だったか、

俺はこの歌を口ずさんで歩いた。

俺が着ている服は、買ったばかりの中国服、

友人は恥かしそうに俺の後ろから歩いてきた。

この中国服がずっと欲しかった。

帰国してからも鹿児島の天文館で着たこともあった。

今毎日フル回転で生きている。

フル回転といっても、テレビとYOUTUBの生活。

見ている人は何をやっているのかと思うだろう。

家族はどう思っているのか知らないが、

娘には見せている。

俺の中国狂いを。

娘にも目覚めてもらいたい、中国学びに。

武漢で生まれた娘だが。