1973年の「水滸伝」

中国ドラマ「水滸伝」を見ている。

3度目だ。

まだ全体のストーリーを理解していない。

しかしおもしろい。

72歳の老人をわくわくさせてくれる。

見ながら思い出すのは、1973年に始まった当時の日本テレビの「翠機電」だ。

俺は博多に住んでいた。

沖縄から帰って来て、鹿児島の大学で教員免許を受けて、採用試験に落ちて、

人に連れられて福岡に行っていたのだ。

父の相談相手の易者の先生が俺を福岡に連れて行ったのだ。

福岡で母の叔母さんが仕事を探してくれた。

そして福岡で思いもよらぬガス屋勤めをしていた。

そんなときに「水滸伝」に出会った。

主演は中村敦夫だった。林冲を演じていた。

彼の演じる林冲に心をとられた。

彼の妻役が松尾嘉代だった。若い松尾嘉代さんは美人だった。

ヒロインは扈三娘を演ずる土田早苗さんだった。

1973年10月2日から1974年3月26日までこのドラマは続いた。

俺を台湾留学に誘い込んだドラマだったような気がする。

二度目の台湾の旅で知り合った人と文通をしていた。

その人が扈三娘の土田早苗に重なったのかもしれなかった。

もんもんと仕事をしていた。

福岡県の教員採用試験に落ちた。

それが俺に決断させたのか、ボーナスをもらってから、退社した。

そして台湾に行くことを決めた。大決断だったかもしれない。

そんな事をも思い起こさせる「水滸伝」鑑賞をしている。

台湾留学を決める決断をうながした本も読んだ。

鈴木明さんの「誰も書かなかった台湾」だった。

そして台湾に行ったのだが、その時の心を呼び覚まさせてくれるのが、

中国ドラマ「水滸伝」かもしれない。

見ながら興奮している。

青春時代の始まりのころ読んだ「竜馬がゆく」「西郷隆盛」を読んでいた気持になる。

しばらく水滸伝を見て見よう。

夜中はずっと吉川英治の「新水滸伝」日根敏晶さんの?朗読を聞いていた。