♪恋には弱い すすり泣き
むせぶ心よ はかない恋よ
踊るブルースの切なさよ
伊勢佐木町ブルース、よこはまたそがれ・・・・」
『武田鉄矢の昭和は輝いていた 街を彩った歌謡曲~港町・横浜』
昭和44年、新宿小田急別館ハルクでアルバイトをした。
地下の食料品売り場。
カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂
文明堂で初めてネクタイを締めての店員のバイトだった
デパートに美人女性がたくさんいることも嬉しかった
一人の女性が眼に映った
横浜崎陽軒のシューマイを売る女性、紅いチャイナ服が似合っていた
中国女性かと思った
その人に目が行くのだが、一度も話をしたことはなかった
もちろん名前も知らない
顔は覚えている
やくざ映画によく出ていた安田道代?
安田には間違いがない
向田邦子のあのドラマ、名前は出てこないが
銭湯の更衣室の場面が出てくるあのドラマだ
それにその安田さんは出ていた、道代かどうかはわからないが、
その崎陽軒の女性が休憩室で足を組んで煙草をふかしていた姿が浮かんでくる
19歳の田舎出の俺にはその女性は不良ぽく見えた
人の名前も思い出せない俺ではあるが
52年前のその女性の様子ははっきり記憶に残っている
そんなことも思い出しながら、このヨコハマ歌曲シリーズを見ている
俺の一曲は♪別れのブルースなんだ