昭和34年4月10日

その時俺は鹿児島市高見馬場に住んでいた。

鴨池からの電車線が城山に向って走る、西駅、天文館に別れる場所が高見馬場。

二官橋通りに家があった。

小学校4年生、まだテレビはなかった。

家の向かい側の旅館にテレビがあったので、そこに見に行った。

皇太子ご成婚パレードをだ。

美智子妃殿下の美しさに感動をしていた。

日本で一番の美人だと小学生の俺は思っていた。

4月10日になれば必ず、それを思い出す。

旅館で母と見た事は覚えているが、自分の兄弟の誰がいたかの記憶はない。

1959年だから62年前になる。

そのころ、切手収集をしていた少年の俺が郵便局に行ったという記憶はないが、

その後、八代の太陽デパートの切手売り場でご成婚記念の切手を購入した記憶は微かにある。

その年だったか、叔父が結婚をした。

嫁さんは美智子さん、妃殿下と同じ名前だった。

なぜその年という記憶があるか、正しくはわからないが、

その叔父の娘が1960年生まれだったことを覚えているので、そのころだったと。

コロナ下の4月10日、今日もプールに行く、ご成婚記念日を語る人はいないと思うが。