奈良光江

青い山脈を歌う奈良光江さんを

65インチのテレビに近づいて見た

何度か奈良光江さんをテレビに近づいて見ている

その映像を心に残したいのだろう

年上の女性にあこがれていた

高峰三枝子は大学生時代に興味を持った

俺が熟年になってから、

鹿児島で開かれた高峰三枝子の歌謡ショーに行ったことがあった

当時は高峰三枝子に心をとられていた

そして熟年よりもさらに年を取ってから、

彼女の♪悲しき竹笛という歌の虜になった

しかしそのときその歌を歌う奈良光江の顔ははっきりは

記憶になかった

レーザーデスクで奈良光江を知ったときに、

心を打たれた

奈良光江という名前が俺の記憶に入ってきたのは

小野田寛郎さんが、戦後ルバンク島?から帰国した時、

奈良光江という名前を口にされた時だった

♪悲しき竹笛と♪別れのブルースは、

同時期に俺の魂をゆすぶった

そして映像を見て、奈良光江さんに惹かれた

今でもそうだが、俺が恋をしたい

一番の日本女性は奈良光江さんだ

俺が日本女性と感じる人は、

若い時から樋口一葉だった

そして向田邦子に惹かれたのは、

彼女が台湾で飛行機事故で亡くなってからだった

一番遅かったのが、奈良光江さんだった

73歳の俺が恋をしたいと思うのは、奈良光江さんに似た美女ではない

奈良光江さんに恋をしたい

恋をしているわけではない

貴女の夢はと訊かれたら、

奈良光江さんに好きですと言ってみたい

ということにしようか

武田鉄矢昭和は輝いていたを見ているが、

奈良光江という名前を書かずにはおれなかったのだ

ここには何度も彼女の名前は書きこんでいるのだが

奈良光江 1923年6月13日~1977年5月14日

「遠くを夢みる探究者」角川誕生日事典

高峰三枝子 1918年12月2日~1990年5月27日

「非凡な精神の持ち主」角川誕生日事典