昭和44年4月4日

その日の朝、駅で4月4日ということを確認した。

京王線の仙川から調布の間の駅だったと思うが、どの駅かは忘れた。

調べると、仙川~つつじヶ丘~柴崎~国領~布田がある。

そのどこかの駅だったのだろう。

東京はその数日前に大雪が降り、まだ雪が残っていた。

駅にはその前日に一緒に飲んだ女性が送ってくれた。

彼女は出勤で駅まで一緒だった。一緒に宿泊した男子高校生もいた。

石井君という人だった。

前日、前年のアルバイト先の上司の家で食事を招待され、一泊したのだった。

北海道の人で妹と住んでおられた。

妹とは意気投合した。

一歳歳下の千草さんという人だった。

泥酔するまで飲んだ。男二人が泊まりに行ったので、

彼女は押入れに寝た。

俺は彼女に、兄さんが上司だったバイト先での恋を語った。

彼女はしっかり聞いてくれた。

それを意気投合と言っていいのか。

俺は彼女の寝ている押入れの中に入って行ったと、

一緒に行った男子高校生が、翌朝教えてくれた。

押入れに入ってしばらく出てこなかったので、兄さんも心配していたと。

俺も彼女と語ったことは覚えていたが、押入れだったということは、翌日知った。

そんなことを思い出すのが、4月4日なのである。

1969年だから、それから53年経っている。

4月4日にはこのことをいつも思い出していた。

その駅で、彼女にデイトを誘った。軽く断られた。

それ以後1度も会っていないのだが、その人も72歳になっているだろう。

兄さんは80歳近くなっているかもしれない。

今朝も夜中から、これだけのことを書き込もうと思って、

5時前に起きて、昨日のニュースを見ながら書き込んだ。

ニュースが耳に入っていない。

プールは休もうと、昨夜寝るときには思っていたが、

起きたらプールに行くことにした。