2021-08-04 『昭和二十年夏、子供たちが見た日本』 梯久美子著 角川書店版 目次 門野栄子 私は疎開してみたかったのね。 違うところに行ったら、違う世界が見えるんじゃないか、 別の運命があるんじゃないか。そう思ったの。 児玉清 そうしたらね、入ってきたんですよ。ジープを先頭に。 ついこの前まで、鬼畜米英と思っていたんだけど。 目の前で見ると、やっぱり輝いて見えてしまう。 舘野泉 僕は、いい時代に育ったと思っているんです。 敗戦直後の、ものすごく自由で開放された雰囲気。 誰もが貧しかったけれど、活気があった。