遊女吉屋つる、の琉歌

恨む比謝橋や 情無いぬ人の この身渡さてやり かけて置きやら

及ばらぬとめば 思ひます鏡 影やちやうもうつち 拝みぼしやの

たのむ夜やふけて おとづれも無いらぬ 一人山の端の 月に向かて

こばもそよそよと 島もとなどなと つなぎある牛の 鳴きゆらとめば

「沖縄文化史」阿波根朝松著 沖縄タイムス社 昭和45年12月1日発行