1971年1月31日

新婚さんいらっしゃいが始まったのは

俺が卒業する前だったようだ

卒業は決まっていただろう

沖縄に行くことは決めていたかもしれない

桂文枝さんの引退で、50年前の学生の自分の姿だ浮かんできた

初心忘れるべからず

俺もあの日の気持ちに戻ってみようか

たぶんその時の俺は、沖縄に生涯をかけるという

思いだったにちがいない

その年の6月に沖縄から台湾に旅をして、

やがて中国の高校教師として60歳の定年を迎えるとは

その時は思いもしなかっただろう

その時の俺と、今の俺が変わらないことは、

沖縄民謡を毎日聞いて、大相撲を見ているということだけだ。

昨夜は古今亭志ん生の落語を聞いた。

その頃、俺は古今亭志ん生にも夢中だった。