新婚さんいらっしゃいが始まったのは
俺が卒業する前だったようだ
卒業は決まっていただろう
沖縄に行くことは決めていたかもしれない
桂文枝さんの引退で、50年前の学生の自分の姿だ浮かんできた
初心忘れるべからず
俺もあの日の気持ちに戻ってみようか
たぶんその時の俺は、沖縄に生涯をかけるという
思いだったにちがいない
その年の6月に沖縄から台湾に旅をして、
やがて中国の高校教師として60歳の定年を迎えるとは
その時は思いもしなかっただろう
その時の俺と、今の俺が変わらないことは、
沖縄民謡を毎日聞いて、大相撲を見ているということだけだ。
昨夜は古今亭志ん生の落語を聞いた。
その頃、俺は古今亭志ん生にも夢中だった。