珊瑚礁の思い出は、
竹富島だ。
あの日、1970年の12月20日ごろ、
星砂の浜辺に衣類を脱ぎ捨て、
珊瑚礁の海に飛び込んだ。
真っ裸で泳いだ。
すぐ下はサンゴ礁。
泳ぎながら、擦り切れないかと、
ひやひやして泳いだ当時の姿が思い浮かんでくる。
民宿の御主人上勢頭昇さんが、モーターボートに乗せてくださった。
一坪25セント(90円)というので、持ち金100ドル分売ってくださいと、言うと。
「貴方がここに家を作れば、土地は永久に使えますよ」と。
俺も竹富島暮らしをしようかと思った一瞬だった。
51年前のことだ。