昭和44年を熱く語る
俺にも忘れられない年がその年だった
俺も新宿でバイトを始めた年でもあった
昭和44年4月4日、その前夜俺は元アルバイト先の店長の家で酒を飲んだ
アルバイト先での片思いをその店長に語り、店長の妹さんんの千草さんに熱く語った
俺は泥酔して何も覚えていなかったが、共に床に行ったアルバイトの友人は
押入れで寝ようとしていた千草さんのところに入っていって、しばらく出て来なかったと、翌日酔いがさめてから俺に告げた。
俺は彼女に自分の片思いの恋を語ったのだが、その千草さんに強烈な関心を持っていた
翌朝京王線のどこ駅だったか調布の前の駅だったと思うが、その駅で彼女にデイトを誘ったが、彼女に断られた、それでおれはあきらめたようだった
俺はその頃新宿小田急デパートの文明堂でアルバイトを始めていた
そしてちょうど今頃の季節だったかもしれない、その文明堂に勤めてきた女性に関心を持った
やがてその女性とつきあった。ひろ子さんという青森の女性だった
俺はその女性と初めて交際をした
そして彼女が西武新宿線で帰るときに、西武新宿駅で初めてキスをした
そんな頃に藤圭子の新宿の女が流行ったのだろうが、
藤圭子に関心を持つことはなかった
今テレビで藤圭子の歌を聞きながら、自分には藤圭子の良さは全然わっからなかった
ことを今改めて思った
亡き柔道部の先輩がスナックに連れて行ってくださったが、彼が藤圭子の名前を出したことは遠い記憶にある
昭和44年、俺の遅すぎた初キス体験だった