義徳くんのこと

もんたよしのりさん死去のニュースで

幼なじみの義徳君のことを思い出した

幼稚園から一緒で小1,2は同じクラスだった。

小学校4年生の時に彼は城山登山マラソンで1位になった。

それまでそう目立っていなかった彼が一躍ヒーローになった。

60年以上前のことだが、彼がヒーローになったときのことははっきり記憶に残っている。少年時代のライバルと思っていた友人で母は「義徳君の家がテレビを買ったらうちもかってやる」と言っていた。ある日義徳君の家にゼネラルテレビが入った。友人の信ちゃんの家の電気屋さんから購入した。母に言うと、母もその日のうちに買ってくれた我が家は東芝鹿児島営業所から買ってくれた。東芝の人たちは我が母の食堂のお得意さんだった。少年の心にゼネラルより東芝が上だと思っていたが、ゼネラルの電気製品を扱っていた信一君には東芝テレビを買ったといいたくなかったことを今でも思い出す。

その後信ちゃんとは一緒に柔道を習いに行った、その柔道場の師範は日本でも有名な林岩三先生で、先生の弟子には全日本柔道で3連覇をした吉松8段がいた。

その義徳君も早くに亡くなった。そして明日10月24日が彼の誕生日だった。満州帰りの彼のお母さんは誕生日には餃子や朝鮮漬けを食べさせてくださった。俺が満州を初めて知ったのはこの家でだった。