北京が好きだった。
北京に行くことばかり考えていた。
2回の短期留学、数回の北京旅を経験した。
その北京に行きたかった理由の一つが、老舎茶館での寄席芸能を鑑賞だった。
1981年の北京では、まだそんな場所はなかったが、戦前からの寄席はあった。
その時は天橋や前門の寄席に通って、漫才や北京太鼓の語りや歌を聞いた。
そしてそのあと老舎茶館ができた。
最初は日本の寄席より安かったのだが、今は日本の歌舞伎座ぐらいの入場料になっている。
高くなってから行く気が失せた。
そしていま、我が家の老舎茶館で、中国芸能のすべてを見ることができるようになった。
漫才も京劇も歌謡も演劇も小品も鑑賞できる。
さてデッキの容量は録画できないほどに満杯になっている。
今からその中国芸能をしばらく味わおう。