琉歌巡り旅

今見終わった。

不思議な気持ちになっている。

又吉さんとともに旅をする宮沢和史さん、

この人が何者かしらないでこの番組を見た。

見終わった一番最後が、宮沢和史さんが自作の♪島唄を歌った。

誰と歌ったと思いますか?

誰と。

俺が1時間前に見た民謡で今日拝なびらのMC仲宗根創さんだった。

不思議だった。昔なら仲宗根創さんも知らなかった。

しかし今、相手は俺を知らないだろうけど、俺はすでに彼が友達になっていたのだ。

この番組は琉歌紀行、有名な琉歌の石碑を巡る旅だった。

最初に沖縄の女流二大詩人の一人、恩納なべさんの歌碑、ここには俺も旅したことがあった。娘二人を連れての旅だった。その次に歌碑は吉屋ツル、思えば俺が沖縄に惹かれて最初に興味を持った沖縄女性だった。彼女の琉歌は切なかった。

そのご、俺は♪別れのブルースが俺の終生の曲になっていくのだが、その前に決定的に出会ったのがこの吉屋チルーの琉歌だった。比謝橋を歌った歌だったが、そこは今初めて映像で見た。そのあと沖縄戦の屋嘉収容の石碑を訪ねた。

その屋嘉節を歌ったのが仲宗根創さんだった。映像に仲宗根さんが出て来た時、俺は今あなたに会ったばかりではなかったか?と画面に語りかけた。

共に歌ったのが新垣成世さんだった。

女性歌手に沖縄女性の嫋やかさを感じた。

そして沖縄舞踊花風まで見ることができた。

俺が沖縄舞踊に惹かれたのは1970年頃見たこの花風だった。

これで終わるのかと思ったら、その花風をヤマト風に歌い上げた歌が紹介された。

まさかの美空ひばりだった。♪花風の港というその歌、今まで知らなかった。

感動しっぱなしで終わると思った矢先の、

中曾根創さんとの島唄共演だった。

さきほどまで無力感の一日で終わりそうだったが、1970年の俺の青年の意気を取り戻した気持にもなった。語りは国仲涼子さんだった。