『霧の蕃社』中村地平

明け方になって、すごい朗読に出会った。

江戸川乱歩の作品を探した。

するとこのタイトル。

驚いた。

俺は数十年探していた本の朗読だった。

昭和5年の台湾霧社事件を扱っているのだ。

鈴木明さんの『高砂族に捧げる』と言う本で詳しくは知った事件だった。

1974年年末ごろ、その霧社への旅をした。台湾中部の山の中にある霧社へのバス旅は長旅だった。しかし霧社の桜で有名な霧社にたどり着いた時のあの興奮。それを思い出しながらの朗読だったが、朝まで聞き込んで最後は寝ていた。しかし、どうしても書き込んでいたかったので、再度検索をして聞いたそのタイトルが出てきた。朗読は日根敏晶さん、吉川英治の『三国志』の朗読で、この数年聞きなれていたひとだった。

霧社事件広辞苑

1930年、台湾台中州霧社で発生した植民地圧制に対する高山族の武装蜂起事件。日本人134名が殺害され、軍隊・警察により武力鎮圧。鎮圧後の報復によるものも含め、約1千名の高山族住民が死亡。