北京で生活をしようと思っていた時期があった。
毎日中国芸能に触れたかったのだ。
中国漫才を聞いて、京劇を見て、中国映画鑑賞。
中国の物価が安かったころなら、そんな生活もできたに違いない。
今はホテル代が最低1万円はかかる。
老舎茶館も一番安い席で5000円ぐらい。
中国旅は俺には手の届かないものになったかもしれない。
しかし、その毎日見たかった中国芸能が、自宅テレビで毎日鑑賞ができる生活になった。YOUTUBEでも過去の台湾・中国の歌謡ショーにも出会えるようになった。
自宅で中国を味わえる。素晴らしい夢実現かもしれない。
50年前には沖縄の土になろうとして沖縄に飛び込んだ。その沖縄のラジオもYOUTUBEで見ることができる。憧れた沖縄芸能も見ることができる。
東京を離れたのは1971年、寄席との別れがつらかった。
凄い時代になった。夢の生活ができるようになった。
くしくも俺の興味は東アジアの芸能愛好。
本当は韓国朝鮮にも挑戦したいのだが、そこまでは時間が見つけられない。
弟が韓国語を50年勉強した。甥っ子は韓国大学院を卒業した。
韓国朝鮮を手に出来ないことだけが辛いが、大欲は無欲に近いともいう。
諦めなければならないこともあるのだろう。
明け方から中国芸能に浸っている朝、外は大雨だ。