子どもの時からどら焼きが好きだった
親父のお中元お歳暮に
ときどきカステラどら焼きがあった
カステラも大好きだったが
カステラは食べた気がしなかった
どら焼きは腹を満たしてくれた
どら焼きを腹いっぱい食いたいと思っていた少年時代の
在りし日を思い出す
少年時代鹿児島市高見馬場にあるお菓子の風月堂の息子さんが幼なじみった
彼の店から母はどら焼きを時々買ってきてくれた
彼の誕生日に呼ばれたときはどら焼きは出た覚えはないが
ジャムパンやクリームパンが出てきて楽しみだったことを思い出す
そのどら焼きについに出逢ったのが
東京での学生時代だった
カステラの文明堂でアルバイトをしたのだ
アルバイトでは傷物の商品は食べさせてもらえた
そのときつぶれたどら焼きを食べた食べた
一生で食べるだけのどら焼きカステラを食べたような気がする
75歳になってパンを追求するような生活をしているが
どら焼きはちらっと見るだけで満足できるようになった