春風亭柳橋 六代目

「高ら砂や」「花見酒」を聞く。

1969年昭和44年新宿末廣亭で、

柳橋師匠を初めて聞いた、見た。

ラジオで聞いて、テレビでも見知ったひとだった。

しかしそこで聞いた落語には満足感がなかった。

上手とは思わなかったことだけは、はっきり覚えている。

しかし今、ベッドに入ってYOUTUBで聞くときは、

柳橋さんはとても心地よい。

心拍数があがらないので、静かに耳に入る。

今日も疲れ切って寝ようとしたとき、これを選んだ。

一番好きな志ん生はなぜか聞かない、聞けない。

心拍数が上がるような気がする。

子どものころ、とんかつ大好き人間だった。

とんかつの皿にたっぷりのキャベツ。

大事なとんかつは後回しにして、

キャベツとごはんを食べていりうちに、おなか一杯。

とんかつを食べきらずに残してばかりいた。

しかし、少年の俺に母はアジフラだといって食わせていた。

俺は豚を食うことはできなかったのだ、生きた豚を想像した。

だから母は魚といって、とんかつを食わせていたのだ。

言おうとしたことは、

美味しいものを後回しにして、食いそこなっていたということ。

人生も好きな人に好きと言わないで・・・・