武憲君の夢たっぷり

また入院していた。

そこへ武憲君が見舞いに来た。

その日退院だったので、俺は荷物も病院の車で運んでもらおうとしていた。

その順番を待つ間に、彼と語っていた。

病院の院長の息子と友達だと言う。

しばらくしていたらその息子らしい人が、事務員たちをカメラで写し始めた。

武憲君も写されていたが、俺にもカメラを向けられたので、

「患者です」と言って断った。

カメラマンは医師の息子ではなかった。

俺は病院の車を待ちながら、なぜタクシーで帰らないのかと自問自答していた。

2000円はかからない距離のはずだった。

高見馬場に帰ろうとしていたが、その帰る所のイメージがなかった。

高見馬場から移転して30年以上になる。

運転手つきの車を持っている武憲君になぜ頼まないのかとも自問。

起きた時は5時過ぎていた。

朝のプール行きはやめていた。

5時半には行かないと夜中に決めたのだが、

なぜ入院の夢?

脳梗塞のようだった。

ちょうどテレビの録画ニュースを聞いていて、爆笑問題田中裕二さんがくも膜下出血で緊急搬送されたというニュースが耳に入ってきていたのだろう。