1974年12月4日台北

12月4日になれば、

あの日の台北を思い出す。

その日、私は念願の中国服を着た。

当時市場で200元で買った服だった。

その服をホテルのおばあさんに見せたら、そんな値打ちはしないということだった。

当時、その服を着ている人はあまり見なかったが、京劇を見に行った時は、来ている人たちがいた。

しかしその服はその後役に立った。

大学祭や高校文化祭で占いをしたとき、それを着用して占うと、なぜか見てもらいたい人が集まって来た。

さて本命は、この日友人の誕生日だった。

私がホテルレストランにその人と友人たちを、そのホテルレストランの広東飲茶にごちそうをした。しかし、初めてのレストラン、ワインの値段を見て、驚いた。

ワイン1本の値段がその食事代よりずっと高かったのだ。

ちょっと食べて、場所を変えることをお客さんに相談すると、それでいいというので、

圓環の火鍋屋に場所を変えて食事をした。ここではビールが1本20元ぐらいだった。

そのことを毎年12月4日になると思いだす。その友人んも、その時は23歳。

私も26歳だったが、その人も今日は71歳になっただろう。

それが俺の12月4日の心情でもある。