♪人生劇場 楠木繁夫

夜中の3時、NHKの深夜便「にほんの歌・こころの歌」で最後に流れて来た曲がこの歌だった。4時前だったが、この歌だと思った。

学生時代・青年時代俺が歌っていたのが♪人生劇場だった。当時村田英雄が歌っていたのでこの歌を唄えば友人たちは村田英雄を思い浮かべて聞いていたようだった。

が、俺が心がけていたのは村田英雄の男男した人生劇場ではなかったのだ。

人生劇場のオリジナル昭和13年の楠木繁夫さんのこの歌だったのだが、その時だれもそんなことは知らなかっただろう。村田英雄の歌とは雰囲気が違うのだ。あえていえば森繁久彌の♪枯れすすき調。俺は当時尾崎士郎の小説「人生劇場」を読んでいた。熟読していた。俺にはその小説をイメージしての人生劇場のつもりだった。そんなことを、夜中、この歌を聞きながら思い出していた。忘年会の季節だ。若いころは忘年会にもあちこちで参加した。そして歌ったのがこの♪人生劇場だったのだが。