秀輝君は覚えているだろうか

一緒に書道を習ったことを

当時60歳ぐらいの先生だったから

生きて居られれば、100歳ぐらいだろう

その先生夫婦と話をしたことがあった

「やはり若さが一番いいでしょうと」

先生夫婦は「そうでもない。今が楽しい」と言われたことを

当時、歳をとることが幸せとは思わなかったが

今頃になってあの先生夫婦が言われた言葉の意味が

わかってきた

歳をとっても楽しみは充分あるということを

あの先生のお宅はどこだっただろうか

神田川の向こう側だったのだろうか

そんなことをふと思っている

まじめに習字を練習していたら、

年賀状のあて名書きも苦にはならなかっただろうに