周璇の「夜上海」が流れてきた。
好きな歌だ、心に沁みる。
長春時代カラオケで何度か挑戦した。
不満足だった。
そして81年の上海を思い出した。
戦前の上海が残っていた。
今になれば最後の旧上海の姿があった。
外灘から向う岸を眺める光景、
上海のアベックがたむろしていた。
ロマンチックがそこにはあったのだろう。
今では大都会になった浦東地区が田舎だった。
俺もロマンチックを楽しんだ。
唯一のロマンチック。
当時の上海一の錦江飯店、ニクソンも泊まった。
そこの地下のバーで、10数人で飲み歌い踊った。
支払いは俺がした。
それほどロマンチック上海に感激していたのだろう。
タクシーでも走った。
越劇も見た、ひとりではない。
ロマンチックにだ。
最後の一夜という映画に出会ったのは、
台北の映画館だったが、
この日の上海は最後の一夜だった。
「夜上海」どうしても覚えたい。
吉田日出子の「ウェルカム上海」も。